ライブではやりたい放題暴れまくっていたと言われるピストルズ。
めちゃくちゃなバンドにあって、ドラムのポール・クックは真面目で静かな性格で、演奏もムラなく正確だったという。
ピストルズの結成当初から在籍していたメンバーで、
ギターのスティーヴとは古い付き合い。
ピストルズの歴史の最初に、
時間厳守な紳士がいたことが奇跡だ。
一部ではローリングストーンズのドラマ、
チャーリー・ワッツの真面目さと似ていると評されている。
しかし、そんなポールも生粋のパンクロッカー。
リズムこそは性格に刻むものの、
ライブ中にはお酒を飲みながら、
不気味な眼光で観客を見つめる。
バンドの音の基礎のドラムが正確であったことが、
ジョニーとシドの派手なパフォーマンスへの保険であったと、
このポール・クックの存在の大切さを思い知らされる反面、
パンクなグループ感の一部にもなっていた人物なんだなと。
そんなポール・クックはピストルズメンバーの中では、
スティーブと並んで地味な扱い。
来日しても話題にはならず、本人もそのことを気にしてる様子。
しかし、最近では、娘のホリー・クックがレゲエ歌手として活躍しており、
少しだけメディアで取り上げられた。
アフリカ系の血も受け継いでいるホリー・クックは、
天性のファンキーなリズム感と、
父ポール譲りの正確で安定したピッチが持ち味で、
レゲエに特化されたサイトでは将来を期待される逸材。
父のポールはピストルズのあとには、
特別輝かしい音楽人生を歩んでいないため、
二世だと冷やかされることもなさそう。
いつか、ポールと娘のホリーのビッグステージでの共演が見れることを祈る。
ポールは現在も、セッションの仕事も続けているようなので、
ドラムの腕も鈍ってないだろう。